WCSC(世界コンピュータ将棋選手権)自体、運営側の高齢化に伴い、その存続自体が危ぶまれている大会なのであまりルールについてあれやこれや言っても仕方ないかと思いながら傍観しているのですが、それにしてもライブラリ制度が穴だらけで自分で地雷を踏んでしまわないか心配ではあります。
そんなさなか、tanuki-ライブラリのNNUE評価関数の開発者である那須さんがWCSC29の参加を辞退。
WCSC29 のルールに賛同できないので、参加を止めることにしました。抜けるのは僕だけで、 tanuki- チームとしての参加予定に変更はないとのことです。
— ynasu (@ynasu87) February 21, 2019
NNUE評価関数が来年はライブラリとして使えなくなるようです。
世界コンピュータ将棋選手権ライブラリ「tanuki-」の登録の取消を申請しました。理由は、現在の世界コンピュータ将棋選手権ライブラリ規程および世界コンピュータ将棋選手権大会ルール補足に賛同できないためです。 #コンピュータ将棋
— nodchip@tanuki- (@nodchip) February 21, 2019
現在の規程よび補足は、複雑かつ膨大であり、多くの矛盾点・疑問点・抜け穴があると思います。CSAがこれまで継続的に大会ルールおよびライブラリ規程の改善に努めてこられたことは理解しておりますが、現在の延長線上では早晩破綻すると思います。 #コンピュータ将棋
— nodchip@tanuki- (@nodchip) February 21, 2019
「公開されているものなら何を利用しても良い」「ライブラリを利用しているかどうかは自己申告で良い」等、単純かつ明快なライブラリ規程に生まれ変わることを願います。 #コンピュータ将棋
— nodchip@tanuki- (@nodchip) February 21, 2019
なお、世界コンピュータ将棋選手権 ライブラリ規程 第5条4「作成者が、理由を記して、登録の取消を希望した場合、CSA のウェブサイトでの一年間の公告の後、その登録を取り消すことがある。」より、今後1年間はライブラリとして利用可能です。 #コンピュータ将棋
— nodchip@tanuki- (@nodchip) February 21, 2019
NNUE評価関数は、その実装も含めて現代のコンピュータ将棋におけるオーパーツだと言っても過言ではなく、この時代には過ぎた代物であったのでしょう。
私のほうでは、NNUE評価関数を拡張したものを作っているのですが、那須さんのようにC++のtemplateで美しく書けるはずもなく、ニューラルネットの計算グラフを定義するとそのC++のソースコードを出力してくれるpythonのプログラムで何とかしています。(ダサいとか素人くさいとか言わない!) 選手権終了後に公開するかもです。
10年後…
新評価関数が開発されR8000を達成。開発者のコメント…「NNUE?ナニソレ?」
R8000に到達するころには、「やねうら王 ナニソレ?」になっているような…。
>> pythonのプログラム
これが、世界に革命を起こす『やね計算グラフ』の始まりであった
現状はライブラリを利用は自己申告だけじゃないんだ
い、、いや。よくあるやつっすよ?
https://qiita.com/edo_m18/items/7c95593ed5844b5a0c3b
いやはや、将棋って本当に難しいゲームですな!
tanuki-さんにはWCSCのライブラリ登録を辞退した後も
やねさんを通じて新エンジンを公開してもらえるので
しょうか
tanuki-さんが御自身のGitHubでソースコードを公開し続けるのかどうかについては私のほうからは何とも…。
まあ、他のソフトの改良点はやねうら王のほうでも取り入れていきますのでそこまで差はつかないと思いますけども。(`・ω・´)b