魔女をめぐる冒険その2

前回の続き。

やねうら王の探索部を改良して、魔女にやっと勝ち越せるようになったー!と思って長い時間で試してみると負け越してたりする。魔女は長い時間に対して適切にチューニングされている。

そもそも、魔女が開発されていたころに、そんな高度なチューニング技術があったとはあまり考えにくい。しかし、さながらオーパーツのようなアーティファクトを眼前にして、私はただただ呆然とするのみであった。

だが、その後、いくつかの手がかりから、魔女がどのようにしてチューニングされたのかがわかってきた。

まずパラメーターがStockfishと同じであること。つまり、パラメーターのチューニングを完全に放棄したわけだ。このパラメーターのチューニングを長い持ち時間に対して行なうには、常識的には、大変な計算資源を要する。

しかし、魔女にとって幸運だったことは、ちょうど魔女が参考にしていたころのStockfishのパラメーターは、かなり将棋の探索と相性が良かったということだ。

次に、枝刈り。これに関しては、入れる/入れないだけをテストしたのだと思われる。コメントアウトしたほうが強くなるような、駄目な枝刈りはないか。これを長い持ち時間に対して試す。その結果、魔女ではいくつかの枝刈りがコメントアウトされている。

あとは、細かい部分はAperyのままにしておく。Aperyは指し手生成から利きの処理にいたるまで、かなり精巧に作られていた。

いくつもの偶然が重なった結果、魔女はパーフェクトな状態になった。

やねうら王を少しでもいじるごとに、長い持ち時間では魔女より弱くなるので私は頭を抱えている。かと言って最新のStockfishに追随しないわけにもいかないし…。困ったものだ。


魔女をめぐる冒険その2” への10件のコメント

  1. やねうらおさんが「これは一番大事だぞ」と思う
    やねうらおさんの中で一番優先度が高いパラメーターは
    どれでしょうか。ぜひ教えてください。

  2. 結局勝つためにはオカルトに強くないといけないかもしれませんね
    やねさんも大会までにありとあらゆる験を担ぎましょうよ

    • > オカルトに強くないといけない

      相手の思考エンジンが探索中にハングしますように!
      相手の思考エンジンが必敗定跡にハマりますように!
      相手の思考エンジンが長い時間で弱くなってますように!

  3. 今現在フリーで使える将棋エンジンの中で一番強いものは魔女であるということでFA?

  4. 現実主義のプログラム処理にオカルトが無いとパーフェクトにならないとは皮肉なものですね。
    オカルトもある程度巨数に分類されるものだと思いますので現在は無理でもそのうち理解が到達することもあるかもですね。

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