やねうらお について

BM98,BMSの生みの親 / ヒルズにオフィスのある某社CTO / プログラミング歴37年(5歳から) / 将棋ソフト「やねうら王」開発者 / 音楽理論ブログ / 天才(らしい) / 毎日が楽しすぎて死にそう

OSSの将棋ソフトは何故一つになれないのか?

やねうら王系の将棋ソフトで採用されているNNUE評価関数がコンピューターチェスの代表格であるStockfishにportingされ、Stockfishのほうで驚異的な強さを発揮し、Stockfishに正式にマージされるのではないかというまでの勢いを見せている。WikipediaにNNUEの項目まで誕生した。

続きを読む

やねうら王のRyzen Threadripper 3990X最適化について

ZEN1(Ryzen 1世代)のころから、やねうら王はRyzenであまりnps(探索速度)が出ないと言われていた。当時は最速はIntelのCPUで、AMDのCPUはコスパは良いものの、私としては「Intelのパチもんでしょ」ぐらいの感覚だったので、まあ、いいかと思って放置していた。

続きを読む

Stockfish NNUEに関する主観的レビュー

前回記事では、Stockfish NNUE(以下SF NNUEと略す)に関する情報を、英語圏の人達に届けるために書いたので、将棋界隈の人達が知りたい情報ではなかった気がするので、今回は、将棋界隈の人たちのためにざっと流れを書いておきます。

続きを読む

Stockfish NNUE – The Complete Guide

NNUE評価関数がStockfishに移植されたので、それについて情報をまとめておきます。

本記事は、日本語と英語でお送り致します。
※ 英語版はDeepL翻訳を使って訳したものを修正したものです。

This article is provided in Japanese and English.
The English version is translated using DeepL translation.

続きを読む

やねうら王、mブランチとは何なのか?

WCSC30(第30回 世界コンピュータ将棋選手権)がコロナのために中止となり、代わりにWCSO1(世界コンピュータ将棋オンライン大会)が有志によって開催された。そこで優勝したのは水匠であったが、この水匠の思考エンジンは、探索部やねうら王、mブランチであった。mブランチとは何なのか。mブランチは何故強いのかについて軽く書いてみたい。

続きを読む

やねうら王、Large Page対応で10数%速くなった件

Windows上でメモリ確保にLarge Pageを使うとランダムアクセスが5%程度速くなるそうです。やねうら王の場合、ランダムアクセスはわりと支配的なのでTT(置換表)と、EvalHash(評価関数の値をcacheしておくメモリ領域)と評価関数テーブルをすべてLargePageに割り当てることで10数%高速化することがわかりました。

続きを読む

機械学習エンジニアのための将棋AI開発入門その2

前回の続き。将棋AIで最初に大規模機械学習に成功させたBonanzaの開発者である保木さんのインタビューがちょうどYahoo!ニュースのトップ記事として掲載されたところなので、今回はBonanzaの機械学習について数学的な観点から解説してみたいと思います。

続きを読む