Shogi960について考えてみた

Chess960という初期配置をランダム化した変則チェスがあるが、いま私は、将棋でも同じ試みをできないかを考えている。

ここでは、仮にこれを『Shogi960』と呼ぶことにする。初期局面の組み合わせは960通りではないが、ルールをいじっているうちにここの数字が変わると呼ぶのに困るため、Chess960に倣いShogi960と呼んでおくことにする。

Chess960の意義は以下のようにある。

この変則チェスは、1996年6月19日にラプラタで発表された。フィッシャーの目的は、序盤定跡の記憶や準備に頼らず、創造力と才能で勝負が決まるようなチェスの変種を作ることであり、そのためにチェスの初期配置をある一定の条件の下にランダム化した。

 チェス960 (Wikipedia)

Shogi960でも同様である。つまり、Shogi960の目的は、序盤定跡の記憶や準備に頼らず、創造力と才能で勝負が決まるような将棋の変種を作ることであり、そのために将棋の初期配置をある一定の条件の下にランダム化した。ということである。

Chess960では上下対称になっていて、960通りしかないが、先後それぞれランダム化して良いのではないかと思う。ただ、あまり駒が偏ると互角の局面からかけ離れてしまうので玉は定位置(59)に配置して、また、歩も普通の将棋と同じ場所に配置しておきたい。

角とか飛車も1筋とか9筋に配置するとすこぶる働きが悪くて一方的に悪そうだし、飛車が向き合っているのとかも嫌だし、そのへんを考慮すると下図ぐらいかと思う。

角 = 赤枠のどこか
飛 = 緑枠のどこか
香・桂・銀・金 = 紫色の枠、茶色の枠のなかでのランダム化

先手陣と後手陣とは個別にランダム化。(上下対称ではない。回転対称でもない。)

とりあえず、こんな配置でどうにかなるのではないかと思うのだが、こうしたほうが良いよというのがあれば教えて欲しい。

なお、このShogi960の機能、『将棋神やねうら王』の次の開発版のアップデートでつける予定である。(マイナビさんから怒られたら公式版のアップデートのときに削除する)

[追記 2018/11/01 22:40]

金を存在できる筋を2〜4,6〜8筋に限定したほうが良さげ?

[追記 2018/11/06 21:20]

『将棋神やねうら王』(V1.33)にて実装しました。また、後手の陣形を先手陣のflip(180度回転対称)とすることとしました。これで、ほぼ互角の局面になるはずですね。

Shogi960について考えてみた」への14件のフィードバック

  1. これ、初期配置が悪いと後手が2手目で13の地点が守れず3手目で馬を作られるみたいなことがありうるのかな?想定される最悪の状況を教えて欲しい&制約をどうつけたら良いか考えて欲しい。(でも、あまり強い制約はつけたくない)

    • 後手は必ず2手目に13に利かせることができる。
      1) 角が22なら、最初から13に利いている。
      2) 角が32,42なら、11,21,31のいずれかに金or銀があるはずだから、それを22に移動させて13に利かせられる。
      [証明終]

    • オリジナルと同様に先後対称形になるようにすれば
      そんなに初期配置の形勢に片寄りがでないのでは?

      • 私もそう思います。形勢の差がひどいようなら、先後回転対称なのを基本ルールとして、先後別個の陣形にするのは拡張ルール(オプション)としたほうがいいかもですねぇ。

  2. 通常、主人公王の横にいる名前のあるキャラクターが前列に出て、モブ歩兵がその後ろにならぶ、異世界ものの話にありそうな陣形は、やっぱりモブ歩兵があっさり狩られるだけになってしまいますか?w

  3. 初形から、先手:香と銀を両側入れ替え、飛車と角を1路内側に寄った陣形は、なかなか優秀の様です。

  4. これって角:3通り, 飛:3通り, 玉右側:4!=24通り, 玉左側:4!=24通りなので、合計5184通りで960よりは結構多いですね、先後対称とはいえ中には互角でない局面も多いのでしょうか。

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