macOSでやねうら王

先週、Mac mini(M2)を買った。買いたくないけど買った。

事の発端は、昨日の記事に書いたようにElectron将棋がmacOSで動くので、「macOS用のやねうら王を用意せねば!」と思ったことである。

AWSでMac miniのインスタンスが借りられるので、これを借りればいいやと思ってまずAWSを試してみることにしたのだ。

しかし調べてみると大阪リージョンにはMac miniのインスタンスの貸出しはなく、東京リージョンでもmac1.metal(Intel系)しかなく、新しいMac mini(M1以降)は、借りられないようであった。

仕方がないので、オレゴンリージョンで借りることにした。オレゴンリージョンは新しいマシンをいち早く導入することで有名だからである。オレゴンリージョンでは、mac2-metal(M1)、mac2-m1.metal(M2)、mac2-m2pro.metal(M2 Pro)が借りられる。

どうせ30分もあればビルド作業は終わるだろうから料金は誤差なので、少しでも速い方がいいやと思い、mac2-m1.metalを借りることにしたのだが、インスタンスの起動ができねぇ…。

テナンシーってなんすか?専有ホストを選択しろ?んなもん借りてませんが?

要するに、専有ホストを先に借りておき、それを割り当てないとインスタンスを起動できないようだ。

わかった、ちょっくら待ってろ。

専有ホストを借りて、インスタンスを起動する。MacってWindowsと違ってRDP(リモートデスクトップ)できないんだよなー。

sshで作業し続けるのもしんどいので、VNCサーバーを起動して、VNCで接続するぞー!

ec2-userのログインパスワードが設定されてないので、これを何らか設定しておかないとVNCで接続できねぇ…。

これでVNCで繋がったので、最低限の操作自体はできるのだが、VNC接続はRDP接続よりデータ転送量が多くてもっさりしている。あと、オレゴンだからなー。レスポンスが悪く、操作性は最悪である。

やねうら王のビルドのテスト自体は5分ぐらいで終わり、Electron将棋から使えることも確認できたので、シャットダウンしてまた明日作業しよう…と思ったら、専有ホストが終了できねぇ…。

どうも専有ホストは1度借りたら24時間は開放できない仕様のようだ。そんなことどこかに書いてありましたっけ?

つまりは、これで5000円ぐらい損した。5分ほどしか使ってないのに5000円。もしかして歌舞伎町リージョンとかで借りたんかな?(そんなリージョンは無い)

毎月やねうら王の支援者向けにやねうら王とふかうら王をMacでビルドしたいのに、その都度5000円かかるのではたまらん。

まあ、新しいMacBook欲しかったので、ちょうどいいや。いますぐMacBook買おうぜ!最新型のMacBook欲しかったんだよねー。

改めて言っておくが、私はちょっとしたApple信者である。iPhoneは日本上陸の時に発売日に買ったし、iMacも2台、iPadも3台、iPad miniも2台、MacBook AirもMacBookも持っている。

しかし、MacBookがいつまで経ってもタッチスクリーンに対応しないもんだから、5年ほど前に仕方なくSurface Proを買ってそれを我慢して使っていたのだ。これを機にまたMacBook生活に戻ることもやぶさかではない。

ええと、なになに?MacBook Pro(M3)は248,800円(税込み)から..と。あれ?メモリ8GBしか載ってない。ちなみに6年前に買ったMacBookでも16GBである。何が悲しくて6年前に買ったノーパソ(当時15万円ぐらい)からメモリが半分になった後継機を25万円も出して買わないといけないのか。ドッグイヤー(dog year)とも呼ばれるIT業界で、こんなことってあるんか?

そして、MacBook Pro 16GBメモリのものは308,800円もするんだよ。16GBしか載ってないパソコンだとろくに作業もできないので、これを普段使いするかと問われるとノーである。要するに、やねうら王/ふかうら王のビルド専用機になること必至である。そんなものに30万円も出せないのである。

結果として、Mac mini(M2)を新品で買うことにした。どうせ持ち運ばないし、やねうら王/ふかうら王のビルドしかしないならこれで十分である。毎月5分ほど使いたいだけなので、AWSで毎月5分だけMacを借りられたらそれがベストだったのだが…借りられないものは仕方がないな…。

とりあえず、昨日、Electron将棋 + やねうら王はmacOSで動くところまで確認した。(macOS用のふかうら王については来月作業予定)

そこで、本日発行するやねうら王の支援者向けのNews Letter(FAXBOXで3500円/GitHub Sponsorsで$25 per month以上の支援者がその対象)でやねうら王V8.30の開発版の実行ファイル一式を配布する。

つまりは、Windows用SSE4.1,SSE4.2,AVX2,AVXVNNI,AVX512,AVX512VNNI,ZEN1,ZEN2,ZEN3とMac(Intel SSE4.2とAVX2、M1以降の3種類)の12種類×各評価関数(7種類)の組み合わせすべて = 84種類の実行ファイルすべてを配布する。

また、やねうら王のGitHubのバージョンナンバーも”V8.30git”(GitHub版)にバージョンアップし、やねうら王のGitHubで、やねうら王V8.30(GitHub版)の実行ファイル一式(上記の84種類)をすべて配布する。

⇨ やねうら王 V8.30 GitHub版 ダウンロード : https://github.com/yaneurao/YaneuraOu/releases/tag/v8.30git

それから、やねうら王V8.30のインストール手順、図解つきで気合い入れてわかりやすいものを書く。(準備中。明日書く)

ちなみに、本日発行するやねうら王News Letterには、tanuki-.nnue-pytorch-2024-01-22の評価関数をおまけでつける。これは、先月のWCSC34で優勝した『お前、CSA会員にならねぇか?』よりは少し弱いが、現在無償で公開されているやねうら王で使える評価関数(『Háo』や『Lí』も含め)のどれよりも強い。この評価関数ファイルをたぬきシリーズの開発者の野田さん(nodchip)から提供していただいた。

そんなわけで、やねうら王を支援してやろうという方は、このブログの上のグローバルメニューにある「やねうら王を支援する」からお願いしたい。(明日以降支援してくださった方にも、当月に発行済みのやねうら王News Letterは、私にメールを いただければ個別にお送りさせていただきます。yaneurao@gmail.comまで。)

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