WCSC29、一日目の感想と疎結合クラスターについて

朝、起きて時計みたらAM 11:55ってなっていて、あー、これはまたやらかしたなーと思ったのですが、心臓がバクバクしながら、もう顔洗って大阪に帰ろうと顔洗ってからよくその時計を見たら、AM 11:88 kHzって書いてあって、どうやらこれはAMラジオの機械だった模様。

その時点での本当の時刻は深夜の4時。神経が興奮してしまったのか、寝れなくてそのまま朝まで疎結合クラスター化のコード書いてました。(後述)

そしてWCSC29の会場到着直後、ネットケーブルが2本必要なことが発覚。

発覚というか、私が運営からのメールをよく読んでいないのが悪いんですけども。昨年のQhapaqチームも同じ轍を踏んだそうで、そのときは1局目をノーパソでの思考で戦いながら、駅前のヨドバシカメラ(10時開店?)に買いに走ったらしいです。

私は予備のUSB→EthernetアダプターとLANケーブルは持っていたのですが、持ち込んでいたSurface ProにはUSB端子が一つしかなく、USBのHubが足りません。目の前にいたうさ親さんにお借りすることでとりあえず解決しました。うさ親さん、ありがとうございます。

とりあえず、本日(1日目)の試合結果のほうですが、全勝で1位通過しました。
応援してくださった皆様、ありがとうございます。

テラショック定跡について。

本日(3日)までにテラショック定跡は25万局面ほど掘りました。明日(4日)には、今日の試合で勝ち上がったチームの棋譜 + αを掘って、テラショック定跡をアップデートしておきます。

疎結合クラスター化について

GPS将棋型の疎結合クラスタープログラムを書いて、簡単なテストをしてみたのですが、ちっとも強くならず。おそらく、PCごとに探索しているdepthが異なっていて、違う探索depthのものを比較するのがあまりよろしくないんでしょうね。いまどきのソフトだと枝刈りを激しくしてどんどんdepthを深くまで読むので、GPS将棋のころと状況が違うのでしょう。

そんなわけで、GPS将棋型の疎結合クラスター化プログラムはお蔵入りさせることにしました。

このプログラム、実質的に1日で書いたんですけど、それは将棋神やねうら王をC#で書いていて、C#で書かれた合法手生成ルーチン、詰み判定ルーチン、千日手判定ルーチン、sfen形式からPositionクラスへの読み込み、Positionクラスからsfen形式の書き出し、思考エンジンを子プロセスで管理するクラスなど、疎結合クラスターに必要なものの8割ぐらいはすでに書いてあったからです。全くの一から書いて1日で書けたわけではありません。念の為。

Multi-Ponderについて

疎結合クラスターから駄目なら、じゃあ、昨年の白ビールがやった、Multi-Ponderを実装するかーと考えていました。(必要な部品の8割ぐらい書いてある状況なので)プログラム自体は数時間あれば書けるものの、会場では開発用のノートPCにインターネットがつながっていないような状態なので、そんな状況でデバッグする自信がなく、そんなところで変なリスクを背負うぐらいなら、定跡を少しでも掘るほうに力を入れたほうがよほど良いのではないかという気がして、どうしようかと考えています。

そもそもMulti-Ponderしなくとも上位のソフト同士であればponderは7割ぐらいヒットします。(将棋の指し手がそこまで自由度がないためだと思います。) Multi-Ponderを導入してponderが9割ヒットしたところでたかが2割。時間的に見ると1,2割の時間を得するのかも知れませんが、思考時間ぎりぎりまで使いきること自体が稀なので、これをもって、即座にR30~50ぐらい上がっていると言えるかは謎です。

実際どれくらい上がるのかは対戦相手との指し手の相性もあって、定量的な評価が難しいというのはあります。(白ビールの芝先生より)

ただ、ponderがヒットしない局面は、(相手の)指し手がばらける局面で、それは複雑な局面なので、そういう局面では相手も長く思考するので、そういうところでMulti-Ponderできていると大きいというのはあるんじゃないかとのことです。(Qhapaqの澤田さんより)

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