だいたいにおいて、やねうら王ほどメジャーな将棋ソフトの探索部に大きなバグを埋め込むことは常識的に考えると不可能である。多くの人が改良に参加している&参考にしているので、誰かの目に止まるはずではある。ところが、公開後、数年も誰も気づかなかったbugがつい先日見つかった。Aperyの平岡さんが、AperyをRustで書き直している時にRustのコンパイラが警告を出したので気づいたと言うのだ。(WCSC29の会場で平岡さんから直接教えてもらった。)
投稿者「やねうらお」のアーカイブ
1手1秒で強い将棋ソフトは1手10秒でも強いのですか?その2
1手1秒で強い将棋ソフトは1手10秒でも強いのですか?その1
「1手1秒で強い将棋ソフトが1手10秒でも強い」とは限らない。しかし、それはどういう条件の時にそう言えて、どういう条件の時にそう言えないのだろうか?これがわかると短い持ち時間で探索をチューニングすれば長い持ち時間で対局させた時も強いソフトが作れるはずである。
今年のWCSC29の上位ソフトはAlphaZeroを超えたのですか?
囲碁ソフトのように人間による評価関数の設計が難しいとされてきた分野ではAlphaZero型の手法を採用したソフトの圧勝なのですが、将棋やチェスのソフトは比較的シンプルな評価関数(2駒関係、3駒関係やNNUEなど)でもそこそこの精度で盤面の評価ができるため、事情が異なるようです。
WCSC29でもAlphaZero型の手法を採用したソフトで決勝に残れたソフトはありませんでした。これはAlphaZero方式ですと学習が完了するまでにかなりの計算資源が必要になり、それを個人では負担できないという事情もあるのでしょう。
WCSC29でやねうら王が使用したテラショック定跡、公開しました
約700T(700テラ=700兆)局面探索して生成した30数万局面分の定跡ファイルを公開しました。
WCSC29、やねうらお出演分の動画
WCSC29、2日目、3日目にえびふらいさんの放送で私は結構しゃべったのでメモがてら残しておきます。
【WCSC29番外編】白ビールのきび団子
WCSC29の会場で白ビールチームの芝先生がきび団子を全チームに配っていた。昨年も同じことをして、白ビールチームが優勝したのは記憶に新しい。今年は味をしめたのか、芝先生は3箱に増量して会場に臨んだ。
WCSC29、やねうら王優勝しました!
第29回世界コンピュータ将棋選手権(WCSC29)で、『やねうら王 with お多福ラボ2019』は優勝しました。応援してくださった皆様、ありがとうございます。
手短にいくつか印象に残った試合と簡単な感想を書いておきます。
WCSC29、2日目の感想
WCSC29、予選二日目、やねうら王は二位で通過しました。
いくつか書き留めておきたいことがあるので、ざっと書きます。