将棋のような先手必勝のゲームで後手番定跡を作るには?

将棋は先手必勝のゲームである。将棋AIの大会上位チームの開発者でそのこと自体を疑っている開発者はたぶんいない。とりあえずは、この記事を読むにあたって、これを事実として飲み込んでいただきたい。それで、このような先手必勝のゲームにおいて、後手はどのような戦略を取ればいいのかというのを書いていく。

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逆王手が含まれる連続王手の千日手について

先日、定跡関係のスクリプトを書いている時に、連続王手の千日手の処理をしないといけないことを思い出した。しかし、連続王手の千日手手順のなかに一部、逆王手が含まれることはあるのであろうか?これが含まれないなら、判定を簡略化できるのだがなぁ…。

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羽生先生の発言は何が開発者の反発を招いたのか?

2つ前の投稿で羽生先生のインタビュー記事の発言を取り上げたらプチ炎上しました。私は特に炎上を狙ってやっているわけではなく、羽生先生の発言が将棋AI界隈に悪い影響が残り兼ねないので書いたのですが、開発関係者からは一定の同意が得られたものの、将棋ファンからは殺害予告やら、こんなツイートやらが届く始末です。

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第4回 電竜戦優勝決定戦 dlshogi VS 水匠の解説動画

将棋AIの頂上決戦とも言える、第4回 電竜戦の dlshogi VS 水匠の将棋ですが、将棋のレベルが高すぎて、私は開発者として理解が全く追いつかず、「(ディスプレイに表示される)評価値がプラスだから勝ってるんじゃね?」ぐらいの感覚で観戦しておりました。

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サンタ逃亡のお知らせ

毎年、やねうら王プロジェクトでは、クリスマスシーズンになると何かしらのプレゼントを行ってきました。詰将棋問題集100万問であったり、やねうら王のメジャーバージョンのリリースであったり、教師用データセットの公開であったり。今年は、最新版であるやねうら王V8.00をクリスマスに公開しようと準備を粛々と進めてきました。

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いま将棋AIの世界では、どれくらい先手が有利なのか

ここ最近になって、将棋は、先手必勝のゲームであると考える将棋AI開発者が増えてきた。私もその一人であるが、いま将棋AIの世界で先手の勝率はどれくらいになっているのだろうか。今回は、最近の流れを追いかけてみる。

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将棋盤面を反転させるコードをChatGPTに書かせる

以前、私は定跡生成スクリプトをPythonで書いた。書いているうちに気づいたのだが、先手なのに1手損すると後手番になるのだ。(当たり前か) そうすると、局面は後手番の定跡に突入する。つまり、せっかくそれぞれの局面を探索して定跡局面を作成しているのだから、その得られた定跡局面から盤面を180°回転させた局面は、調べたくないわけである。

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