羽生善治4冠、将棋とチェスの違いを語る

羽生先生がTata Steel Chess Tournamentのインタビューに答える形で将棋とチェスの違いを語っています。

Tata Steel Chess 2015 – En passant – Yoshiharu Habu

羽生先生は、捕獲した駒が打てる・打てないの違い以外に、チェスでは序盤から激しく終盤になると駒が減って指し手の選択肢も減って局面が穏やかになってくるのに対して、将棋は序盤は穏やかなのに駒がぶつかってから終盤は激しくなるという、逆の性質があることを指摘しています。

コンピューターチェスの探索部とコンピューター将棋の探索部とでも、このへんの性質の違いにより枝刈りのときのマージンは違ったものになります。(なるべきです)

私の感覚ではチェスは評価値はそれほど大きく変動しなくて、将棋は結構変動が大きいというのがあります。例えば、飛車が詰まされたり両取りにかかったりして数手のうちに評価値が大きく変動することがあります。チェスではそう簡単にルークを詰ませられないですし、詰ませるとしても取った駒を打てないので詰ませる前に盤上でルークを包囲しないといけません。これは包囲している駒を3駒関係などで評価するときにこれは評価値として出てくるのでルークを取られた瞬間に急激に評価値が変わるということにはならないです。たぶん。

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羽生善治4冠、将棋とチェスの違いを語る” への3件のコメント

  1. マージンは例えば「4手先は評価値はこの程度の変化かな」みたいなある意味一種の未来予測だと思っています。プロの棋譜を並べて「4手先の評価値の増減が±100以内になるのは90%以上である」みたいな統計学的情報を集めて、それを元にマージンを決めるアプローチがいいのかもしれません。が、良くわかりません。

  2. 確かに、例としてこのチェスのTacticsの問題(http://chesstempo.com/chess-tactics/33568)を解いた時の評価値なんですが、最終手でナイトをただ取りして1ナイト得になるんですが、最善の応酬だと、+3.83, -3.76, +3,72, -3.78, +3.83 という推移でナイトを取る前からだいたい同じですね。将棋ソフトの評価値の方が、一手ごとにぶれやすいという感触はわたしもあります。

    0…Rb7 1.Ne5+
    [ +3.83 (depth:16) 1.Ne5+ ]
    [ +1.00 (depth:16) 1.h3 ]
    [ +0.91 (depth:15) 1.Ra4 ]
    [ +0.88 (depth:16) 1.g3 ]
    [ +0.88 (depth:15) 1.f4 ]
    1…Kg8
    [ -3.76 (depth:19) 1…Kg8 ]
    [ -6.11 (depth:19) 1…fxe5 ]
    [ -6.85 (depth:18) 1…Kf8 ]
    [ -8.00 (depth:18) 1…Nxe5 ]
    [ -9.01 (depth:18) 1…Ke8 ]
    2.Qxb5
    [ +3.72 (depth:17) 2.Qxb5 ]
    [ +0.37 (depth:17) 2.Ra8+ ]
    [ +0.22 (depth:17) 2.Qc2 ]
    [ -1.58 (depth:17) 2.Qf3 ]
    [ -2.49 (depth:17) 2.Qd3 ]
    2…Rxb5
    [ -3.78 (depth:15) 2…Rxb5 ]
    [ -13.22 (depth:15) 2…Rxa7 ]
    [ -19.03 (depth:14) 2…Rhh7 ]
    [ mate -9 (depth:14) 2…fxe5 ]
    [ mate -8 (depth:14) 2…Bf8 ]
    3.Nxg6
    [ +3.86 (depth:19) 3.Nxg6 Rh7 4.Ra8+ Kf7 5.Nf4 e5 6.Ne2 Ra5 7.Rxa5 Bxa5 8.Nxc3 Bxc3 9.Rxc3 Ke6 10.Kf1 Ra7 11.b4 Rb7 12.Rc6+ ]
    [ +0.82 (depth:19) 3.Nc6 ]
    [ +0.78 (depth:19) 3.Nd3 ]
    [ +0.41 (depth:19) 3.Ra8+ ]
    [ +0.18 (depth:19) 3.Nf7 ]

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