プロの将棋の世界において、タイトルホルダーの貫禄と言いますか、タイトルホルダーになると自然とマスコミに取り上げられたり、外交面でもお偉いさんとの付き合いが増えて、自ずと社会的な見られ方というのが変わってきます。糸谷前竜王が、一昨日の電王戦の打ち上げの席で「ぼく、下っ端なんで」とか言いながらあちこちのテーブルにビールをついで回っていた姿は少々意外でしたが。
糸谷さんにビールついで貰った✌(´・_・`)✌
— 平岡 拓也 (@HiraokaTakuya) May 22, 2016
将棋ソフト界隈ではどうでしょうか。将棋ソフトの棋力イコール発言力だったりするのでしょうか?
ライブラリ使わないで「うさぴょん2」以上に強いプログラムを書けたら発言出来る権利がやっと発生する…かな。微妙に「同歩」ではないですが。 https://t.co/cmBWsES8Lz
— Yasuhiro Ike (@YasuhiroIke) May 23, 2016
棋力イコール発言力みたいなの良くないよ(´・_・`)
— 平岡 拓也 (@HiraokaTakuya) May 23, 2016
最近、電王戦関係で私のことをご覧になった方は「やねうらお、生意気だぞ。ちょっと強いソフトが作れるようになってきたからって調子のんな。大口叩くのはponanzaに勝てるソフトを作ってからにしろ!」と言われることがありますが、私が生意気なのは35年以上前からでして、いまに始まったことではございません。産まれてきてスミマセン。
あと、将棋関係でプチ炎上をすると、将棋ファンが押し寄せてきて、彼らが重視するのは将棋ソフトの棋力ではなく、将棋の棋力であり、「やねうらおは将棋も知らんくせに生意気な」「将棋が指せるようになってから言え」などと罵られるわけですな。将棋の棋力が高ければ、将棋に対する愛情はあるとみなされるというのが、わりと不思議なところであります。
かくいう私は将棋の棋力に関しては、六段の免状取得資格を持っておりました。(免状取得料を払っていないので未取得)
http://yaneuraou.yaneu.com/2015/04/13/電王戦finalを終えて-その2/
これに関しても今回のプチ炎上において「自称六段(ワロエナイ)」「六段の免状取得料が100万円ってなんだよ、そんなにするわけねーじゃん!」「いつ値下がったのかソース出せ!」などと厳しく追求されるわけですな。それで、免状取得料がいつの間に値下がったのか私は知らなかったので、今回詳しく調べてみました。
…結果、値下がっていなかったことがわかりました。では私が見た100万円というのは夢か幻なのでしょうか?
これについて思い出しました。2005年は、日本将棋連盟81周年記念の年で、免状取得可能段位+1まで取得できたのです。つまり六段の人は七段を取得できたのです。この年だけです。2005年のweb archiveにはその表記が残っています。
https://web.archive.org/web/20050206234736/http://www.shogi.or.jp/nintei/index.html
七段 100万円+税(5%)のようです。私が見たのはこれで、「七段だと初段から全部足して160万円ちょっとするじゃん」という印象が強すぎて、てっきり自分の免状取得のためのお金が160万ちょっとなのかと思っていたのですが、そうではなかったようです。この点、訂正させていただくと共に、謹んでお詫び申し上げます。そして、この年にのみ100万円+税という金額が実在したというのも関係者の方は何かのネタとして覚えておくべきです。七段、100万円+税です。わかりましたか?
それはそれとして、親切な人が、私が将棋ウォーズで平岡さん(ウォーズ三段)と2回対局して2回勝ったという記事のURLをなんとかちゃんねるに貼り付けてくれていたようなのですが、「どうせソフト指しだろ」「こいつ、嘘ばっかりだな」みたいな反応で、火に油を注ぐ結果となっておりました。この場をお借りして言わせていただきますが、この2局は対面で(目の前で)平岡さんと対局するのに、将棋盤がなかったので将棋ウォーズを使ってみたということです。ソフト指しでは決してございません。
そのあと、将棋倶楽部24のほうの「yaneurao」のアカウントがあったようで(15年ぐらい前に取得したもの)、これが2級となっておりました。2級です。五段(棋力的には三、四段)と自称している私が2級です。お笑いです。一応言っておくと「yaneurao」のアカウントだと「やねうらお」に当時かなり知名度があったため、対局終了後に「やねうらおって本物?」みたいなことを聞かれてうざかったので、別アカを取得したのです。まあ、そんな事情は知らない、なんとかちゃんねるの奴らは、そのあときっと「燃料キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!」「五段とか言ってて、2級かよwww」ぐらいに大炎上しているのかと思って恐る恐るスレの続きを見たら、「やねうらお、意外と昔からやってんのな」「やねうらお、にわかじゃなかったのか」「やねうらお、将棋を愛してるんだな」などと、なんだか「やねうらお、よくやった!」みたいな感じの展開になってて、「ああ、彼ら(将棋ファン)は将棋をやっている人には存外優しいんだな」と感じた次第であります。
私自身としましては、別に五段と思われようが、2級と思われようが、どうでも良いのですが、将棋ファンの方々は将棋の棋力のある相手には対応がマイルドになるということを今回の一件で改めて学んだため、五段(棋力的には三、四段)というのを今後とも自称していきたいと思っております。
棋力が発言力ならここで偉そうなことをしゃべってる私の言葉は誰にも響かなくてむだということになりますね。
PG力も棋力もないですけど思いつくことを吹っ掛けることが少なからずありますから。
そうじゃなくて、自分の立ってる位置から見える一番遠くを実力者に話してみるというのはかなり実のある経験でしてそれについて意見をもらえるというのは至極の歓喜であるわけです。
そして、それが質の高い話になれば閲覧者全体に利益があります。
種をまかない者たちが人をころすという最近の構図にめちゃくちゃ辟易しています。
たとえ芽が出なくとも、種をまくという行為を忘れてはいけないと思います。
自分で種を撒かないくせに他人の撒いた種(or 稲穂)をついばんでいく雀は、害鳥であるとして雀駆除に乗り出した毛沢東でしたが(1958年)、その後、雀が食していた蝿、イナゴが大量発生して、結果的に大飢饉になったことはご存知?
種を蒔く者=開発者、雀=人をころす者、では雀が捕食する害虫は誰ですか?
雀が食べてるのは開発者でしょうね。
雀のためにエサを巻いているのに、その雀が逆襲してくるという。
逆襲してくるからと言って全部やっつけてしまっては、閑古鳥が鳴いてしまうのでは…。枯れ木も山の賑わい。
それはあります。
結局はパワーバランスがめちゃくちゃ悪いという話ですので。
無傷でジャイアントキリングできる今の環境がちょっと異常なのです。
それは知りませんでしたが。
食物連鎖がネットにはありません。
下のもの上のものを叩くというのは普通のことですが、それが実際に執行されてしまう構図が非常にまずいと思います。
モグラたたきの末、名声は忌みの象徴になってしまいそうで、非常に不健全に思います。
とりあえず、もうくんなって言われるまでは居座る所存です。
と、ツイートを読んでて思いましたマル
面白くなくてごめんなさい。
これは棋力の問題ではなく、磯崎さんの発言が吹かしに見えるという問題かと。
「電王戦ルールだったら自分は100%ソフトに勝てる」と言えば、当然やってみろよということになるわけで(笑)。
今の世の中、何でも可視化されてないと納得してもらえないんですよ。
とりあえず、将棋に関して私の棋力が三、四段レベルというのは、平岡さんのおかげで証明されたので、そうやって証拠を積み重ねてブログに残しておくのが吉ですなー。
以前に電王戦の企画で佐藤紳哉六段宅へ行かれた際に
佐藤六段と指導対局をされて完勝したとの
内容のブログ記事を拝見した事はあるのですが
この件に関してはあまり大っぴらにしないという
事なんですか?
プロ棋士にハンデありとはいえ完勝できるというのは
棋力が無いとできない事だと思いましたので。
アマ初段ぐらいの棋力でも2枚落ちなら並のプロにはほぼ勝てるのでは。(二歩突っ切りが優秀すぎるので、その変化をきちんと覚えていれば)
私自身は、指導対局で2枚落ちでプロに負けたことはないですね。(20局程度経験あり)
横から失礼します(糞リプ書き込む時の礼儀と聞いたので)。
二枚落ちでプロに勝てれば有段者らしいとは聞きますが、プロの方の指導対局は緩めてくれるとも聞きますので、「アマ初段ぐらいの棋力でも2枚落ちなら並のプロにはほぼ勝てる」のではなく、「アマ初段くらいの手を指せたら普通のプロは気持ちよく勝たせてくれる」というのが実際のところだと思います。
確かに、二枚落ちは二歩突っ切りなど定跡通り指せれば、プロは、「よく勉強してきたね」と定跡通りに進めてもらえることが多いですね。「これで勝てたら二枚落ちは卒業」というときは、定跡書に載ってないような変化手順で来られますね。故・米長先生もそんな感じでした。最近の若手プロは、あまり駒落ちを勉強されないのか、「定跡よく知らないんだよねー」とか言って定跡通り指してくれないですね。もちろん、そのほうが実力が試されるので勝ちきるのは難しいです。