WCSC27、まふ定跡を巡って

まふ定跡のまふさんが興味深いことを書かれていたのでざっと補足しておきます。

えびちゃんの第27回世界コンピュータ将棋選手権 3日目【会場から生中継】 の再放送を見ていたんですが、
tanuki-さんのコメントで「まふ定跡のガチャを全敗している」と言っていましたので棋譜を確認してきました。

そうしましたら、おかしな指し手ばかり拾っていましたので、エンジン側の選択設定が上手くいっていなかったと思われます。

具体例)決勝 2回戦 蒼天幻想ナイツ・オブ・タヌキ – Ponanza Chainer

一発定跡(改)の9手目は、6八銀が採用率100の勝率54%、7八銀が採用率0.01の勝率60%ですが7八銀を選択しています。
19手目は、7八金が採用率1.16の勝率51%、3七桂馬が採用率0.01の勝率98%ですが3七桂馬を選択しています。

Readme(開発者向け 6).txt

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まふ定跡では、悪い指し手も登録されていて、採択率を低く設定することで、その定跡は選ばないことを示してあります。そこで、まふ定跡を思考エンジンが使うには、「定跡データベースの採択率に比例して指し手を選択する」必要があります。やねうら王にこのオプション(ConsiderBookMoveCount)を追加するpull requestがtanuki-さんから来ました。

これをmergeしたのですが(V4.52)、どうも、このオプションが無視されてランダムに指し手が採択されているコードになっていたようです。その後、リファクタリングするときにこの部分は修正したので、V4.54では修正されています。

参考までに言っておきますと、やねうら王の定跡選択部のコード、私が書きなぐった、う○こコードだったので、tanuki-さんが手を入れるときに誤解されたのだと思います。その後、V4.54で私がリファクタリングしたので少しマシになっているかと思います。

いずれにせよ、WCSC27のときの蒼天幻想ナイツ・オブ・タヌキは、(pull requestされたコードだとすると)、定跡をランダムに選択している仕様になっていたのではないかと思われます。ランダムに選択するにしても2手ある悪いほうを選択する確率は1/2なわけですが、大勝負のときにその悪いほうを引いてくるというのも、「うまく行かなくなりうるものは何でも、うまく行かなくなる、しかも最悪のタイミングで。」というフィネグルの法則(自然科学分野のマーフィーの法則)っぽいですね。

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