将棋の本を書くのに棋神アナリティクスが使われ始めた件

これを書くの何度目かわからないが、将棋AIを無償で入手できる時代は疾うに終わりを告げた。dlshogiのモデルファイルは2021年の8月に公開されたのが最後であり、水匠は水匠5を最後に、水匠6,7,8は公開されず、tanuki-シリーズの最新版『Lí-VENGE』は有償公開となり、やねうら王の探索部の開発版(公開版より一回り強い)は、やねうら王の支援者に向けて発行されるやねうら王News Letterでのみの公開となった。

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双方連続王手の千日手が成立しないことの証明がなされた?!

先日、このブログで逆王手が含まれる連続王手の千日手に関する記事を書いたのだが、その時に「双方連続王手の千日手が成立しない」ことはまだ証明がなされていないということについてちらっと触れた。

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将棋AIはなぜ入玉がヘタクソになってしまったのか?

いまどきSNSで馬鹿でかい主語を使うとすぐに炎上する。「女と言うものは」とか「人類は皆」とか、そういう馬鹿でかい主語で語ることについて誰もが細心の注意を払っている。

ところが、「将棋AIは入玉がヘタクソ」と誰かが言ったところで炎上なんてしない。プロ棋士が「いまの将棋AIはこうなので…」みたいな発言をしたところで、「いやいや、こっちの将棋AIはそうじゃないよ」と誰からも指摘が入らない。

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第2回電竜戦HWT本戦、今日から

第2回マイナビニュース杯電竜戦ハードウェア統一戦(以下、電竜戦HWTと略す)の本戦(決勝トーナメント)が本日から開催される。

電竜戦HWTは、昨年行われた第4回世界将棋AI電竜戦TSEC、第4回世界将棋AI電竜戦本戦の上位チームに参加資格が与えられ、統一ハードで試合が行われる。賞金総額100万円以上であり、本戦はプロ棋士の解説ありで、注目度の高い大会だ。

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将棋のような先手必勝のゲームで後手番定跡を作るには?

将棋は先手必勝のゲームである。将棋AIの大会上位チームの開発者でそのこと自体を疑っている開発者はたぶんいない。とりあえずは、この記事を読むにあたって、これを事実として飲み込んでいただきたい。それで、このような先手必勝のゲームにおいて、後手はどのような戦略を取ればいいのかというのを書いていく。

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