第1期電王戦二番勝負第2局解説の解説

第二局に関して、大変読み応えのある大崎善生先生の解説が掲載されたので、記者会見の様子と合わせて紹介しておきます。


第1期電王戦 二番勝負 第2局 山崎隆之八段 対 PONANZA(大崎善生)(ニコニコニュース)
http://news.nicovideo.jp/watch/nw2207420

*第1期二番勝負第2局 記者会見 (電王戦 中継ブログ)
http://kifulog.shogi.or.jp/denou/1_02/

第一局では、特別検討室は結構ダレた雰囲気で、お菓子を食べながらろくに盤面を検討もせずに雑談に明け暮れていました。1日目で形勢がかなり傾いて絶望的になったというのもありますが。その雰囲気に制作のお偉いさんは激おこだったのか、第二局の特別検討室では次のような措置が執られました。

・ソフト開発者のPCを4台から2台へ減らす

これは、PCをUSB充電器の代わりに使う不届き者への対策か?

・プロ棋士による検討用の将棋盤には相手側の椅子を用意しない。座る場所を決めておく。

その将棋盤の盤面が動いていなかったら誰の責任であるかを明確にするため?

・お菓子禁止。

畳にこぼれるといけないため。

・対局中に、この部屋が持ち場でない人たちが出入りするの禁止

前回、ダレた雰囲気になった一端でもある。

あと放送が始まる前に制作の方から「前回は1日目でノーフューチャー(未来がない)な雰囲気でしたけど、今回、あれは無しにしていただきたい。こんな勝ち筋があるよと、人間側の勝ち筋をいろいろ見つけていただきたい。」のようなお願いがありました。

ニコ生での放送が始まってからの内容は、上で挙げた解説記事に詳しいですが、千田さんの「-300点はもう取り返しは不可能です」発言について私のほうから少しフォローしておきます。

-300点という評価値は、結構大きく統計的に見ても互角の相手同士ですとそこから逆転する確率は2割ぐらいしかないのが実状で、しかも序盤ですから、ここから逆転する確率はさらに低く、あと棋力においてかなり負けている相手ですのでトータルで見ると、逆転できる確率は数%あるかないかぐらいということなんですね。まあ、そのへんのデータは私も持っていますし、千田さんも将棋ソフトの研究が非常に長いですから経験的にご存知なのでしょう。

なので、千田さんの発言、私にとっては千田さんらしくていいなという感じだったのですが、まあ、番組プロデューサーは激おこだったのかも知れませんね。

そんな千田さんの対ponanzaの研究手順などについて詳しくは以下の記事をどうぞ。かなり詳しく書かれています。

このへんを踏まえて、番組や解説記事を読みなおすと別の視点で楽しめるかと思います。

ちなみに2日目、私は暇すぎて番組放送中、デレステ楽譜の同人誌のために採譜&編曲しなきゃなーとか考えてました。

第1期電王戦二番勝負第2局解説の解説」への4件のフィードバック

  1. 個人的には第一局のほうがまだ葬式後の食事会のようで楽しかったです
    第二局は検討室が対局室と近かったのもあるとは思いますが完全にお葬式ムードで、せめて開発者チームだけでも盛り上がれなかったものかと
    数年前まではまだ序盤は人間のほうが強い、リードを保ったまま如何に勝ちきるかの勝負だったのが
    既に序盤もソフトに抜かれたとなると、もう見るべきところがハメ手で勝てるかくらいしか残っていないのが辛いです
    ポナンザ側にも何手か疑問手がありましたが、人間が弱すぎて突けないのでは
    100万円企画にプロ参加を認めて、電王戦は終わらせる時期に入ったのかもしれません

  2. 棋士だけでなく、開発者もいろいろめんどくさい制約があるんだね。正直者は嫌がられるんだね。はめてをやらなかった時点で勝率1%くらいだろうから、盛り上げるのも大変だよね。山本さんもメディア慣れして、差し障りのないことしか言わなくなったから、やねうらおうさんには伊藤さん並みの嫌われ役期待してたのに残念。

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