lishogiという将棋の対局サイトでは、次の一手問題が出題されてそれに解答していくとR(レート)が上がっていき、自分のレートがわかるという仕組みがある。
ここで出題されたR2045(アマ有段者レベル)の問題がいま密かに話題になっている。スクショを貼るので、次の一手を考えてみて欲しい。(15秒程度で) 実はこれ10級の人でも簡単に解ける問題なのだ。
この問題、実はやねうら王で生成した実戦形式の詰将棋問題で、簡単な3手詰めなのだ。3手詰めとわかっていれば、10級でも解けるだろう。実際、10級ぐらいの人でも解けている人がいる。42桂成、同銀、62金打までである。
ところがノーヒントだとこれが解けない有段者がすこぶる多くて、この問題のレート(問題が解かれないとRが上がり、解かれるとRが下がる仕組みになっている)がR2045にまでなっていた。
実は、私(クエスト四段)もこの問題、解けなかった。解けなかった理由が面白いと思うので、ちょっと以下に言語化してみる。
まず最初に62銀が目に浮かんだわけである。62の地点には先手と後手の駒はそれぞれ2枚利いているので、このように利きの数が同じか、自分の方が利きが上回るような升から駒を打つというのはセオリーとしてある。ぱっと目につくところである。
ところが、62銀に同銀と取ってくれれば同桂成で詰みだが、52玉と逃げられて、ややこしい。ここで角があれば61角までだが、その角がない。いや、86には落ちているが。また、86の角が53に利いていなければ52玉に42桂成、同銀、53金と53の升で清算して詰みそうと気づく。そう考えると、86の角が邪魔。これが欲しくなる。
それなら86の角を取ってやるか。86香で詰まなければ勝ちではないか?という思考になって、86香の局面で後手からの即詰みがあるか考えだす。59飛からか、58銀もあるか、…みたいな感じでドツボに嵌まる。
もう少し考えていると、86香の局面は、後手からの即詰みがないようであるが、59と、同玉、39飛から31の馬を抜かれて先手不利だとわかる。あれー、じゃあどうするんだ?となる。
ここで、なぜ、初手42桂成が読めないかというと、62の地点は先後同じ利きの数が利いていた。42桂成は62から利きの数を減らすので、減らして詰むはずがないと思い込んでいる。(実際は42同銀で後手の銀の利きが減るから、62への利きの数は先後同じなのだが) また、さっきまで62から銀を打つ筋ばかり考えていたから、42桂成、同銀に62から銀を打つ筋から考えてしまう。42桂成、同銀、62銀、52玉、53金。あれ?53の升で清算しようにも、86角が利いてて詰まない?
このへんまで考えていると時間切れである。私は正解手順を教えてもらって愕然とした。皆さんは、この問題、解けましたか?
10級でも解けるとあったのですぐに解けました。見る将の級位もない者です。
10級ぐらいの人がバンバン解いてて、有段者のなかに解けない人がいて、非常におもろいです。←解けなかった人
中級以上の人だと、「詰将棋」ではなく「次の一手」問題だと言われた時、即詰み(それも3手詰のような単純なもの)はないものと思い込んで読み始めてしまう、ということもあるのかなと思いました。
あー、それはありますねー。詰将棋と書いてないと色々考えちゃいますね。
相手王は既に5一以外に移動できなくて、あとは成らずに一発で使える金があれば詰ませられるけど、るの方を使って相手金を回収すると、相手にるを回収されて相手の王は動ける場所が増えて、こっちの玉の近くに角さんを置かれていきなりピンチみたいな状態になるから桂の方なのか。
よくわかんないけどw
1一にあったと思われる香が8八にあるくらいになるまでの手を自力で進めていれば、相手王周辺の駒の利きの経緯がわかるけど、いきなりここだけ出されても見落とす見落とすwという感じなんだろうか?
すぐ解けました。
私のような初段にも遠く及ばないへっぽこは、最初は持駒には目が行かず、まず盤上の駒だけで考え始めるので解きやすいのかもしれません。
実戦では(利きの数が同じか優位にある)空いてる升に駒打って詰むパターンが多いので、どうしてもそこから考えちゃうんすよね…。(たぶん高段者ほどそう)
ウォーズ3級です。ひと目で正解が見え、むしろ正解の確認に時間をかけました。相手の王様しか見てなくて角で素抜かれたり自玉をよく詰まされる棋風の級位者だから見えて、色々考える材料を頭に持っている高段者には見えにくいというところでしょうか
やねうらおさんに質問です。自分は将棋の序盤研究に水匠を使っていたのですが、DL shogiも使いたいなと最近思い始めました。今使っているパソコンのスペックは低く、また古いものなのでこれを機により高度な序盤研究ができるように新しくパソコンを買いたいと思います。
そこで、どういうパソコンを選べばいいか教えていただきたいです(具体的にどのパソコンがいいと言っていただけると助かります)。ソフト研究にはCPU、GPU、メモリ、ストレージなどが重要だと調べてわかったのですが、どれを重視すればいいかいまいち分かりませんでした。トッププロが使っているような100万以上かかるやつは無理そうですが、20〜50万くらいなら頑張って出そうかなと思います。よろしくお願いします。
dlshogiのようなDeep Learning系の将棋ソフトはCPUスペックはカスでいいので4コアのものでも十分です。メモリは32GB以上あると望ましいです。GPUはいま買うならGeForce 3080がお勧め。(10万円ぐらいで買えるはず。3090の8割ぐらいの性能ですが3090まだ20万円ぐらいするので) 10月以降に買うなら4090が発売になってると思うのでこれを狙うのもあり。(3090の倍以上の性能と噂されています)
なお、本文記事と無関係のコメントは手動的に消滅するです。
1級ですが解けました。
思考としては、6二銀がやはり第一感だったのですが、
少し読むと何か上手くいかねーと思い、
他の手を考えたらすぐに出ました。
有段者との差
私→すぐに諦める(深く読めない)
有段者→もっと読もうとして多分ドツボ
こういうことなんじゃないですかね。
私が段位者かどうかはわかりませんが、永年将棋を指していると、この桂馬ですぐに駒をとるというのは「ちがう,それはもったいない」という感触です。やはり6二銀からはいりたくなりますね。一方初心者は取れる駒はすぐにとる手を指すので、正解してしまうのかな、と思いました。