長編協力詰めの世界

やねうら王の長編協力詰めsolver、ちょっと本気を出して改造しておきました。

これで全部解けるといいのですが…。(いまPC4台フル稼働で解かせてます。)
このsolver、苦手なタイプの問題でなければ間違いなく世界最速でしょう。

あと、今回のsolver(1つ前のバージョン)がTETSUさん(加藤徹さん)の長編作品に早詰めを発見しました。

協力詰(ばか詰) 1001手~(詰将棋おもちゃ箱 - 加藤徹 全作品)
http://www.ne.jp/asahi/tetsu/toybox/kato/fbaka4.htm

TETSUさんに確認したところ、この作品はnfmで解けなかったので検討が出来ていなかった作品だそうで、助かりましたとのことだそうです。

ちなみに、このnfmというのは、fm(という有名なフェアリー詰め解図ソフト)を幅優先探索に変えたバージョンだそうです。

協力詰めに関して、日本経済新聞の記事に興味深いことが書いてあります。

敵は味方「協力詰め」の奥義(日本経済新聞2003年1月9日より)
http://www.ne.jp/asahi/tetsu/toybox/kenkyu/nikkei.htm

着目したのはプログラムの中から、そのプログラム自体を呼ぶ、再帰的呼び出しと呼ぶ構造。(中略) この手筋と再帰呼び出しのプログラムを合体させると、(中略)四乗に伸びる。実際にこの構造の協力詰めを作ってみたら一万手以上になった。

恐ろしや…。このへんの発想は、マリオメーカー加算器にも通ずるものがあります。

【今週の技術革新】マリオメーカー加算器が「45桁の入力」「1画面結果表示」「繰り返し計算」機能を実装しました(ねとらぼ)
http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1510/19/news070.html

詰将棋も協力詰めも、もしかすると恐ろしい桁の手数の作品が作れる可能性がありますね。いやはや。

あと、上のマリオメーカーを見ていると詰将棋や協力詰めにおいても、盤上で足し算が実現できるんじゃないかと思えてきます。つまり歩をこの位置においたら1で、おかなければ0というように盤上に何らか数値を表現する方法があったとして、詰め上がったときに盤上のどこかにその演算結果が残るというものです。私には到底作れませんが…。誰か、詰将棋作家の人、挑戦してみてください。

2016/01/06 16:40 追記

TETSUさんからとても興味深いメールを頂戴しました。TETSUさんの許可を得たのでここに掲載させていただきます。

協力詰のように普通の詰将棋からルールや盤、駒を変えた詰将棋をフェアリー詰将棋と呼びます。
Web Fairy Paradiseというフェアリー詰将棋のWeb Magazineも毎月発行されていて、興味深い作品が掲載されています。
http://www.dokidoki.ne.jp/home2/takuji/wfp.html

>詰将棋も協力詰めも、もしかすると恐ろしい桁の手数の作品が
>作れる可能性がありますね。いやはや。

Web Fairy Paradise第83号に詰ガエルさん作の「永劫回帰」という作品が特別出題されています。
「縦シリンダー盤安南多玉協力千日手」という恐ろしいルールで、第86号で解答が発表されていますが、なんと175271040手で最初の図に戻るという作品です。

作る方も解く方もコンピュータを使っています。

>上のマリオメーカーを見ていると詰将棋や協力詰めにおいても、
>盤上で足し算が実現できるんじゃないかと思えてきます。

これもWeb Fairy Paradise第70号で特別出題されたsogaさんの作品が、非常に大きな拡大盤を使ってですが、詰将棋コンピュータを実現しています。第72号で解説されていますが、チューリングマシンと等価なMinsky Machineになっているとのこと。

こういう作品を見ると、私の協力詰がまだまだかわいいものに見えてきます。

チューリングマシン出来るんですか…!?詰将棋コンピューター!?
詰将棋には、すごい世界が拓けているんですね。これは参りました。


長編協力詰めの世界” への6件のコメント

  1. >マリオメーカー加算器・・・狂気を感じる・・・のだが。

    それにしても「長編協力詰めの世界」というタイトルは一体何だったのだろうか、、、。

  2. 将棋の駒得が意外とあるように、チューリングマシンなども意外と転がっているのですね。
    それを発見して発表する第一人者になるのは困難でしょうけど、自然科学ってやっぱすごいと思います。
    自然は全ですよ。結構マジで。

  3. >あと、上のマリオメーカーを見ていると詰将棋や協力詰めにおいても、盤上で足し算が実現できるんじゃないかと思えてきます。・・・

    凡人はマリオメーカー加算器をみても狂気を感じるだけ。

    やねさんは、・・・詰め上がったときに盤上のどこかにその演算結果が残るというものです。・・・という着想をもつことができる人。

    そうしてそれはすでに実在していたのでした。
    ・・・詰将棋コンピュータを実現しています。第72号で解説されていますが、チューリングマシンと等価なMinsky Machineになっているとのこと。

    まあ本当にこの人たちの頭の中はどうなっているのでありましょうか?

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