Stockfish DD – timeman 時間制御部

今回は思考時間制御部(time manager)です。現局面での次の1手に使うべき時間を計算します。

maximum search time = 今回の指し手で使える最大思考時間。fail high/fail lowした場合など、この最大時間までは使うものとします。(残りの手数に応じて時間をある程度残しておかないといけないので、この値は残り持ち時間のすべてではありません。)

optimum search time = 今回の指し手で使える平常時の目安時間。

unstable PV Extra Time = 反復深化のiterationを深くしていくときにPV(最善応手列)が変化したときは評価値が不安定な局面だということで与えられる追加の思考時間。


available search time = 今回は指し手ではだいたいこれくらい使えばいいかなという目安時間。反復深化のときに次回のiterationでこの時間を上回りそうなときは思考を切り上げます。

また、
available search time = optimum search time + unstable PV Extra Time
です。

今回のソースコードに限ったことではないですが、当時のStockfishのソースコード上のコメントには、私に英文の意味がよくわからないところが何箇所かあって、そういうところは翻訳コメント上に、”(?)”がつけてあります。

そういう箇所は、あとで英語に詳しい人に聞こうと思っていたのですが、そういう箇所はネイティブの人にも意味がわかりにくかったのか、最新のStockfishのソースコードではことごとく修正されいて、現在のソースコード上のコメントはわかりやすいものになっています。もし私の翻訳コメントでわかりにくい部分があれば、是非最新のStockfishのソースコードを確認してみてください。

 

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