出村さん完璧超人説に物申す

WCSC26準優勝ソフト『技巧』のソースコードと実行ファイルが公開されました。

そのソースコードがあまりにプロっぽくて、いや、プロよりプロっぽいともっぱらの評判です。

『技巧』の作者の出村さんは、東大の大学院から司法試験に合格と、コンピューター将棋界から見ると、異色の経歴の持ち主で、かつ、そのプログラマーとしての力量もずば抜けています。世間的に見れば、どう見ても天才のなかの天才。そこに異論の余地はないでしょう。

そんな天才のなかの天才である出村さんのちょっと別の側面を知っていただくため、電王戦のときの宿泊先でのエピソードをいくつかご紹介しましょう。

出村さんは、電王戦第一局のとき、ドワンゴの担当者からメールでもらった台本を印刷してバインダーに綴じておられて、大変な几帳面さが伺えました。それを見た私たち(私+平岡さん+大森さん)は、「すごいですね」「几帳面ですね」「感心します」みたいに褒め称えておりました。

しかし、今回の電王戦第二局の宿泊先で、話に夢中になって部屋のルームキーを無くされた出村さん。

「もしかして、出村さんプライベートではそそっかしい?」

我々の脳裏にそのようなことがよぎりました。

結局、ルームキーは出村さんのスーツの内ポケットから出てきたので事無きを得たのですが、次の日の朝、みんなでタクシーで会場に移動しようと、8:10にホテルの1Fで待ち合わせしていたのですが、時間になっても出村さんは来ません。(私を含めた3人は15分前ぐらいに集合していたのに)

仕方ないので平岡さんが出村さんを部屋まで見に行くと「(遅くなって)すみませ〜ん」みたいな感じで出村さんがやってきました。

「もしかして、出村さん、プライベートは…その…だらしない?」

このホテル、外出時には部屋のルームキーをフロントに預けることになっているのですが、出村さん、またルームキーがないと。

「もしかして、出村さん…。集中力は凄いけども、集中している場所以外はザル…!?」

そうなのです。天才とはそんなものではないかと思うのです。私も天才(自称)なのでよくわかります。(笑)

私「人間の脳のキャパというのは、個人差はほとんどないですから、処理能力はほぼ一定量のはずで、世間で天才と呼ばれるような人たちは、大事なところを以外を意識的に枝刈りするからこそ天才的な能力を発揮できるのですよね。」
出村「そうかも知れませんね。(笑)」

そして、出村さん、電王戦第二局でもまたも台本を印刷してバインダーに挟んできていました。しかし、もう我々は知っています。出村さんは大変几帳面な人ではあるけど、しかし同時に、こうしないと物事の確認ができない、ある意味大変可哀想な人でもあるのだと。だから、こういうのを見たとき、突っ込んでおいてあげるのが優しさなんですよね。

私「裁判資料やないねんから!(笑)」
出村「(笑)」

そんな出村さん、1日目の夜に、宿泊先のホテルで『技巧』のソースコード公開までにあと何の作業が残っているのか、見せてくれました。これまた綺麗に箇条書きにされており、それが印刷され、バインダーに挟んでありました。

ここまでの経緯がなければ、その几帳面さに感心するところでしょうけども、我々は出村さんの性格をようやく掴み始めていましたから、そうはなりません。

私「本来ならここでその几帳面さに感心するところなのですが、昨日の今日ですから、出村さんは、もしかして、ここまでしないとToDoを消化できない人なのではと我々は思っていますよ?(笑)」
出村「(笑)」

天才のなかの天才である出村さんの意外な側面が垣間見えた電王戦でした。


出村さん完璧超人説に物申す” への5件のコメント

  1. 紙に書き出すと、全体を一気に把握するときの効率がタッチパネルでピンチするより圧倒的に良くて良いですよね。

    そういう点で、紙の新聞はスマフォで読むニュースに押されずいつまでも残るとは思うけど、老害向けデカ文字で原発反対米軍基地反対安保法案反対自衛隊反対とか、そういうつまらない記事ばかりで読む気が起きないw

  2. 人間の能力はどうやっても100%しか出ませんもんね。
    そのリソース割り振りこそが企業秘密的価値というか。
    常に必要なことを考えているから発揮できる能力なのかもですね。
    天才ってホントに煩悩考えてる暇無いのかな。
    昔漫画のネタになってたんですけど。

    • > 天才ってホントに煩悩考えてる暇無いのかな。

      天才であろうと、煩悩は当然あるのでは…。普段の思考時において煩悩で苦しむ割合は普通の人より少ないであろう、というだけで。

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